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「純子」第三章「彼女が飛行機でやって来た」

 【23//2021】

「純子」第二章「遠距離恋愛」の続編を書きましたので、ご覧ください。
なお、添付した画像は他サイト様から拝借したもので、画像にリンクすることでご了承ください。

[彼女が飛行機でやって来た]



夏の暑い日に高速道を車で走っている。今日は純子を空港まで迎えに行く日だったのに、前日ビールを飲みすぎて、起きたらすでに10時だった。慌てて飛び起き、コンビニでおにぎりとコーヒーを朝食にし、すぐに高速に入った。
学生時代に親から買ってもらった中古車で、エアコンも、パワーステアリングも、パワーウインドウもないボロ車である。左右の窓を少しだけ開けて、高速をひた走っている。
入社してから、ゴールデンウィークに彼女に会いに行き、帰りはフェリーボートで車を持ってきた。6月も7月も純子に会いに行った。土曜日に飛行機、バス、地下鉄で彼女のアパートまで行った。会ってすぐに身体を合わせる。夕食後、ビールを飲んで再び身体を合わせる。翌朝、彼女が寝たままでことに及ぶのである。
帰りの空港までのバスには彼女が同行した。バスの中でふたり手をつなぎ、汗ばんでもお互いに手は離さなかった。そして彼女に見送られ飛行機に乗った。



8月、病院勤めの純子は夏休みが取れることになり、私の勤務地へ来たいというので、準備を始めた。地元の観光ガイドを買い、同期社員にナビゲーターになってもらい、一通り観光地を巡り、食事するドライブインやレストランに目星をつけておいた。そこまで準備したのに、当日寝坊してしまい、高速を疾走することになったのである。
窓を開けての高速走行なので、風の音が耳に響く。カーラジオをつけると今流行の中森明菜「少女A」が流れてきたので、めいっぱいボリュームを上げた。ノリノリの曲にスピードアップし、あっという間に空港に着いた。



空港に到着すると、サマードレスにサングラス、旅行かばんを持った大柄な女が走ってきて、車のドアを開けて一言、「来ちゃった」。純子が助手席に乗りすぐに出発。昼食は空港の近くのレストランに入った。そこは平屋の建物で、いくつかの区画にしきられたエリアにテーブルが1つずつあり、あちこちに絵画が飾られているしゃれた洋食レストランだった。高級料理を注文するわけでもなく、二人ともカツカレーを食べた。
その後は観光なので国道をゆっくり移動するのである。山道に入り、工事中の橋があり、片側通行なっていて、信号で止まった。周りに他の車がなかったので、彼女の頭を引き寄せ、長めのキスをした。彼女は突然キスをやめ、「信号変わったよ」と叫んだ。宿泊はモーテル。純子と一緒じゃないとそんな体験は出来ないし、初任給をもらう私と飛行機代自腹の彼女では経費節減が必要なのだ。
川岸に一軒ポツンとあるモーテルのガレージに車を入れる。シャッターが降りて、2階の部屋に入り、電話が鳴るので、「一泊」と答える。夕食は出前をとり、ビールも注文する。
酔った状態で二人でベッドへ行き、いつものように身体を合わせる。そのモーテルのベッドの横には大きな鏡があった。そこで私は彼女を抱いている時の自分の腰の動きを見た。ポルノ映画と同じ動きをしているのを初めて見たのである。
しかしながらこの時、予想外のことが起きる。彼女が生理になったのだ。久々に会えたのに、今夜1回しかできなかったのだ。



翌朝、観光ルートをひた走る。山道に入り、有料道路を通ってイロハ坂を登る。山頂の観光エリアに到着。売店でおにぎりとコーヒーで朝食。二人でプラネタリウムを見た。次にイロハ坂を下り、田舎の茶屋風のドライブインに入り、二人とも釜揚げうどんを食べた。そして湖に向けて出発。
湖畔に到着し、遊覧船に乗る。風に晒されるのもかまわず、船の展望デッキに座る。他の観光客が話しているのを聞いて、彼女は言う、「言葉が違うね」。別の土地に来たことを実感したようだ。



続いて城に到着し、城の中へ入る。武家屋敷や復元された藩校を見て回った。暗くなってきたので、国道のトンネル付近の高くなっている所に位置するモーテルに入った。食事はビール付きの出前である。彼女は生理になったしまったので、しかたがなく、パジャマを捲くって、オッパイをもんで、乳首を吸っただけにした。
ビールの飲みながら、テレビを見ていたら、今日街でお祭りがあったのがわかった。彼女に「調査不測、お祭り見たかったのに」と言われた。私は今日お祭りとは本当に知らなかった。しかし知っていたとしてお祭り見せには行かなかっただろう。純子の存在を会社の同僚に知られれば、「何時結婚するんだ」とからかわれるだろうから。
二人一緒の車に乗っているところは一人の同期社員に見られた。信号待ちで停車している時、横の歩道を歩いていたのだ。お互いに手を挙げて合図した。彼もまた彼女を連れていた。、彼女が彼に会いに来て、数日旅館に宿泊していたそうだ。大卒同期入社24名、この夏休みに何名彼女や彼氏を一緒に過ごしたのだろうと想像してみた。



翌日は純子が飛行機で帰る日である。コンビニで朝食、昼食は以前行った絵画のある洋食レストランにもう一度行った。彼女はほとんど話をせず、不機嫌そうだった。空港に着き、駐車場に車を停め、空港へ入る。彼女はさっさと搭乗手続きを行い、中へ入っていった。ガラス越しに彼女と対面したら、もう泣き出す寸前の顔をしていた。
不満があったのではなく、別れが辛かったのだった。夏休みが終わればそれぞれの勤務地に戻らなければならないのである。彼女に手を振って、振り返らずに駐車場の車に乗り、勤務地へ向かった。
後日、会社の電話ボックスから純子のアパートのピンク電話にかけてみた。彼女は地図で自分が立ち寄った観光スポットを辿ってみたそうで、これほど広いエリアを見て回ったことに驚いたという。また、旅行で生活費が足りなくなったというので、現金書留で1万円送った。
遠距離恋愛であるが、まだ何とか繋がっている二人だった。








Category: 官能小説

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